わんこ好きなら、たくさんのわんこに囲まれる生活に憧れますよね。
でも実際、複数のわんこを迎え入れる時って、何に注意すべきなのか。
先住犬がいる場合と、同時に複数頭受け入れる場合と、何に気をつければ良いのか。
現在の我が家の4わんずは、最初の2頭は同時、次の2頭は別々でそれぞれを迎え入れました。
その経験をもとに、多頭飼いをスタートするタイミングや注意すべき点をまとめていきます。
この記事はこんな人向け
- 2頭以上迎え入れる時に気をつけるタイミングやポイントを知っておきたい。
- 先住犬がいる場合に注意すべきことを確認したい。
- 1頭飼いと異なることが知りたい。
お迎えの前に確認したい3つのポイント
多頭飼いをするにあたり、次の3つが確保できるかを確認しましょう。
- 時間
- お金
- 2つのスペース
時間
当然のことですが、お迎えするわんことの十分な時間が確保できるかどうかは一番大切です。
わんことの時間とは、一緒にいる時間に加え、お世話をする時間です。
お世話をする時間は、単純に頭数分増えるだけではありません。
わんこ同士の関係性構築のために、飼い主が関わって対処する時間も必要になります。
仕事や休日の過ごし方に、現状に追加できる時間的余裕はあるかを検討してください。
多頭は、日常生活のサイクルの中心がわんずとなります。
わんずと一緒にできない趣味や、不規則な仕事、一日の大半を費やさなければならないことがあるのであれば、慎重に検討する必要があります。
また、二人以上の家族の場合、誰がどのように、何のお世話をするかを、家族全員で話し合うことも必要です。
お世話に関しては、誰かがお世話係のメイン担当ではなく、皆でお世話をする意識共有が大切です。
メイン担当でお世話をすることを考えると、現実的なシュミレーションがなく迎え入れてしまう危険性があるからです。
そのため、いくつかのパターンでお世話の仕方を考えることをおすすめします。
我が家の場合は、どちらかが仕事で遅くなった場合は4頭のワンオペになるため、どのような手順でお世話をするかや、分業(担当)があっても、それぞれが全てのお世話ができるように定期的に役割を変えています。
そうすることで、どちらか一方に負担が集中することを防げることに加えて、お互いのお世話に対する理解も深まり、感謝する気持ちが続きます。
また、お世話時間の差は、わんずとの信頼関係の差にもつながることもあります。
多頭飼いで、わんずとの信頼関係に飼い主で差が生まれると、飼い主にとって寂しいことになってしまいます。
お金
ここは現実的な検討必須事項です。
わんずの数だけ、費用もかさみます。
先住犬がいる場合は、現状プラス頭数分の経済的負担が可能かを確認しましょう。
先住犬がいる場合でも、新たに迎え入れるわんずの犬種や大きさが違えば、それに合わせて費用計算をする必要があります。
考える費用は初期費用と日常費用、定期費用があります。
<初期費用>
- 生体費用
- ワクチン代
- 物品代(クレート、ゲージ、リード、トイレトレー/シーツ、ベッド、リード、カラー、食器、ご飯等)
<日常費用>
- ご飯
- トイレシート
- 保険 等
<定期費用>
- 病院治療費
- 避妊・去勢手術費
- トリミング代等
- 狂犬病予防接種
- 混合ワクチン
- フィラリア予防薬 等
医療費は、人間のように一律ではないため、それぞれの動物病院で設定されている価格は異なります。
多頭飼いは、かかりつけの病院も大きく影響します。
多頭飼いならではの怪我や病気(感染症などのリスク高など)になる確率も増えますので、安心してお願いできる動物病院もさがしておきましょう。
ご参考までに、我が家の経費を別記事にまとめました。
2つのスペース
1つ目は物理的スペースです。
たとえ、わんず同士が仲が良くても、パーソナルスペースは必要です。
それぞれが離れて眠れる場所の余裕はあるか、室内空間で確認しましょう。
ベッドスペースと併せて、水やご飯を食べる場所、トイレの場所など、可能であれば分けた方が安心するようです。
我が家は、3頭までは賃貸アパートに住んでいたのですが、ボーダーコリーの天が我が家にやってきたタイミングで、十分なスペース確保が難しくなったため、一軒家に引っ越しをしました。
2つ目のスペースは心です。
多頭のための心の余裕が現在あるか、その余裕をわんずのお世話や愛情に注げるか。
わんこがまだ子供の場合は、ペースを掴めるようになるまでに少なくても1年以上はかかります。
ペースとは、お腹がすく、眠たくなるなどの生理現象のタイミングです。
最初はこのタイミングが違いますので、飼い主もペースが乱されるようになります。
3頭目のしおん、4頭目の天を迎え入れた時には、新入りが先住犬のペースに馴染むまでに1年以上かかりました。
この先1年以上、わんずの乱れたペースに振り回されても楽しめる心の余裕はあるかを自問自答してみましょう。
同時に迎える場合
お互いの相性を見極める
同時に迎え入れる場合は、それぞれの相性がマッチしているかを注意深く観察することが大切です。
これは、兄弟犬同士をお迎えする場合も同様です。
血が繋がっているから仲が良いとは限りません。
私の実家犬は、友人の実家犬と兄弟で、小さい頃から時々会わせていましたが、競争意識が強いからか、相性は悪かったです。
また、知人のわんずは5頭同じ犬種で、そのうちの2頭が兄弟なのですが、兄弟犬同士だけが相性が悪く、よく喧嘩になるそうです。
我が家に同時にやってきたのは、凛と海です。
最初に凛を迎え入れることが決まっていました。
凛は、ブリーダー仲介業をしている方のところにずっと居た子で、私達が出会ったのは生後7ヶ月を過ぎたころでした。
今でこそ、一番堂々としていますが、一日の大半をゲージの中で過ごしており、外の世界を知らず、ブルブル震えていました。
そのような凛の相棒になってくれる子として、海と出会いました。
海は、ペットショップにいた子なのですが、やんちゃで色々なわんこたちにちょっかいを出すため、同じような小型犬には手に余るらしく、柴犬ちゃんと同じサークルに入っていました。
お友達は、そのお店によく遊びに来るゴールデンレトリバーちゃんだということでした。
海はとても陽気で、どのわんこに対しても同じような態度で遊びに誘っていました。
こういう性格なら、気難しそうな凛とも相性が良いだろうと、迎え入れることを決めました。
結果、怖いもの知らずの海の行動に促されて、凛も楽しそうに一緒に遊ぶようになりました。
同時に迎え入れる場合は、同じような性格より、それぞれが補い合うような性格のほうが上手くいくと思います。
兄弟犬や、相性が合わないわんずを見ていると、同じように神経質だったり、同じように甘えん坊で飼い主への独占欲が強かったりするような子が多いような気がします。
ともすれば、先住犬がいる場合よりも難しいこともありますので、お互いのわんこにとって、終の棲家が快適で安心した環境になるかは、飼い主が慎重に判断する必要があります。
パーソナルスペースを確保する
同時に迎えたからと言って、全てを同じにすることはお勧めしません。
特に寝る場所は、わんこが安心できる個室(スペース)を作ってあげる必要があります。
そのためのスペースを確保しましょう。
我が家の場合、迎え入れたときはサークルで囲うスペースを広めにとり、その中を更に仕切りで分けていました。
それぞれのスペースに、寝る場所であるクレートとトイレトレーを設置。
お互いは見えますが、それぞれのスペースへは入れないようにしていました。
トイレトレーニングが済み、お互いのペースが同じになったタイミングで、仕切りは外しました。
4頭になった現在も、みんなそれぞれ気に入った場所で別々に寝ています。
トイレの場所は、我が家は1箇所にまとめていますが、場合によっては別々のスペースを用意したほうが良いです。
例えば、性別が違う場合です。
特に去勢していないわんこの場合は、マーキング本能が強いため、同じトイレだと喧嘩する場合もあります。
また、トイレの仕方も性別によって違いますので、足を上げてするメンズの場合と、しゃがんでするレディースの場合は、トイレシートの位置などを工夫しなくてはいけません。
そのわんこたちが、どのように用を足すのかで、別々にしたほうが良いのかを検討してください。
先住犬がいる場合
先住犬の性格を見極める
先住犬がいる場合は、何より先住犬を一番に考えましょう。
先住犬が多頭飼いに向いていなければ、潔く新しい子の迎え入れは諦めたほうが良いと私は思います。
先住犬のストレスは、飼い主のストレスに直結します。
何のために多頭飼いをしたいのか、本質的なことを考えてください。
先住犬の性格で多頭飼いに向かないのは次のようなポイントです。
- 独占欲が強い
- 縄張り意識が強い
- 他のわんこに対する警戒心が強い
- 神経質である
独占欲と縄張り意識は似ている部分が多いです。
飼い主から離れようとしないわんこは、とってもかわいいですよね。
しかし、多頭飼いをする場合は、その独占欲は課題になります。
先住犬にとって、自分だけの飼い主だった存在がなくなるからです。
縄張り意識が強いわんこの見分け方は、おもちゃや食べ物を飼い主を含む第三者が触れようとすると、威嚇するようなことがあれば、それに該当します。
また、来客があった場合に必要以上に吠えてしまうわんこも、縄張り意識の強さの現れです。
他のわんこに対する警戒心が強いのは、散歩などで他のわんこに遭遇した場合に、異常に興奮したり吠えたりするのは、要注意です。
神経質とは、少しでも環境が変わると落ち着きがなくなったり、体調を崩したりするわんこも、多頭飼いはハードルが高い可能性があります。
以上のような点は、社会化トレーニングをすればクリアできることもあります。
まずは、散歩やドックランなどに連れていき、他のわんこや人に対して、先住犬が少しでもオープンになることが出来るのかを試してみると良いです。
知人の場合、先住犬が上記全てに当てはまるわんこだったのですが、新しい子を迎え入れて、かなり苦労しています。
3ヶ月以上経っても、別行動・別環境で完全別飼育を余儀なくされているそうです。
先住犬との相性を見極める
これからずっと一緒に生活していくにあたり、先住犬との相性が良いのかを見極めてください。
同時に迎え入れる場合で記述した内容と同様、それぞれが補い合うような性格のほうが上手くいくと思います。
先住犬の性格やキャラクターは熟知されていると思いますので、その子にはどのような性格であれば、良い相棒になってくれるのかを想像してみると良いです。
また、可能であれば、相棒候補のわんこと先住犬を会わせてみると良いです。
それが出来ないのであれば、相棒候補のわんこが、他のわんことどう接しているのかを何度か観察しにいくと、先住犬との関わりも想像できるかと思います。
まとめ
多頭飼いは、本当に楽しいです!
それぞれの個性も際立ちますし、楽しみも倍以上になります。
何より、大好きなわんずに囲まれる生活は、この上ない幸せです。
そのような生活になるためには、お迎えする際は、とにかく冷静に慎重に判断することが第一です。
「迎え入れたい!」「多頭飼いしたい!」という情熱や勢いだけでは、飼い主もわんずも不幸になります。
多頭飼いに適している家庭なのか、わんこなのかは、飼い主の判断が全てです。
冷静に客観的に、先住犬や相棒犬の性格と生活スタイルを観察し、慎重に判断するようにしましょう。
大変さは足し算、楽しさは掛け算以上。
皆さまにとって、素敵なわんわんライフになることを願って。
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