IT技術によって人々の暮らしはどんどん便利になってきますね。
便利な世の中になってきてはいますが、暮らしが楽になるになることとは比例していないように感じますが、皆さんはいかがでしょうか。
暮らしが楽にならないということは、ストレスもそれほど減らないということになります。
人間のストレスは自分の意志で、ある程度コントロールしたり発散できたりします。
しかし犬のストレスは、軽減するのも発散するのも飼い主に委ねられます。
働きながらの多頭飼いでは、どうしても一緒にいられる時間が限られてしまいがちです。
その分、可能な限りストレスの原因を取り除き、ストレスが溜まらないようにしてあげたいですよね。
そこで今回は、犬のストレスとその発散方法について、まとめてみました。
犬のストレス
まず大前提として、わんこは飼い主と一緒に暮らすこと、飼い主とのコミュニケーションが取れていることが日常生活です。
この「一緒に暮らす」「コミュニケーションが取れている」は、飼い主から見てではなく、わんこにとってどうかということを常に考えることも飼い主として大切なことではないかと思うのです。
わんこは話すことができないので、私たち飼い主が注意深く観察することで、ストレスサインを見逃さないようにしましょう。
ストレスを受けやすい原因
わんこのストレスは、何かしらの過度なことや不足していることが原因で起こります。
この原因を3つに分けて図にしてみました。
物理的ストレス
わんこの嗅覚はヒトの1億倍ともいわれています。
わんこの本来の生活の中に存在しないような、化学物質の匂い(柔軟剤やスプレーなど)はストレスの原因になります。
日用品などで香料があるものや香水などは、極力避けたほうが良いですね。
また明るさに対しても注意が必要です。
夜の就寝時は、できるだけ明かりを消して暗い環境にしてあげましょう。
スマートフォンやパソコンのブルーライトも、わんこにとってストレスになるそうです。
音に敏感なわんこも多いですよね。
我が家は、小型犬2頭は大丈夫なのですが、中型犬2頭は音を怖がります。
ドライヤーや掃除機など、わんずが嫌がるものを使う場合は、できる限り遠くで使用するようにしています。
温度や湿度に関しても、犬種や被毛の量で適温が違いますので、人間の適温からどのくらいの差があるのかは把握しておくと良いでしょう。
心理的ストレス
わんこにとって苦手な場所もそれぞれだと思います。
多頭飼いの場合、同じ場所でもわんこによって好き嫌いが分かれる場合もあります。
例えば我が家の場合、ドッグランは凛は大好きですが、天はあまり好きではありません。
生活の中で、色々な場所を経験する際に、わんこの反応を確認して好きか嫌いかを把握することで、この心理的ストレスをある程度回避できると思います。
留守番は、飼い主が働いていると、どうしても避けることができません。
そのため、わんずにとって快適な留守番環境を整えることや、帰宅後に十分コミュニケーションを取ることでストレスを軽減しましょう。
飼い主が複数いる場合は、しつけのルールを統一させることは重要です。
しつけが入りにくくなるばかりではなく、わんこが混乱してしまい、それがストレスに繋がります。
多頭飼いでストレスの可能性が高くなる一つとして同居犬も見逃せません。
多頭飼いをするタイミングと、わんこ同士の相性をしっかり見極めて、ストレスにならないようなメンバー構成を考えることで今後の生活が大きく変わってきます。
わんこ同士の相性やお迎えのタイミングなどは別記事をご参照ください。
生理的ストレス
この記事を読んでいただいている方には、きっと当たり前だと思われることだと思います。
わんこが不眠になる程度の「明るすぎる」「うるさすぎる」は、人間の感覚とは違うため、わんこの状態をよく観察しておきたいですね。
運動不足については、体の大きさによって散歩の時間の目安が色々なサイトで紹介されています。
しかし必ずしも、その量だけ散歩をしているから運動量が適正だとは限らないと思います。
まずは参考として、その目安で運動をしてみて、わんこが疲れているか否かでそれぞれに合った運動スタイルを見つけていくと良いと思います。
ストレスの程度別症状
低程度のストレスサインは、嫌がっている反応ですので、原因を遠ざけることで対処できます。
中程度になってくると、ストレスが溜まっている状態になります。
この場合、人間と共存することの支障が出てくることが多いとのことです。
例えば、無駄吠え、ものの破壊、攻撃的になるなどの問題行動がみられるようになります。
高程度は、病院での診察や治療が必要です。
症状によっては、二次的な病気や命に係わることもありますので、すぐに獣医師に診てもらいましょう。
我が家の場合
ストレス軽減と発散の考え方
- 方法論ではなく、状況と個別対応が大切
- 平等ではなく、公平に扱う
多頭飼いの場合、迎え入れた順番で飼い主が接するべきとよく聞きます。
もちろん、間違ってはいないですが、その方法論だけを鵜呑みにするのは良くないのでは?とも思います。
わんずの中での序列は、必ずしも家族になった順番ではありません。
性格や体格によって序列は変動します。
そのため、わんずの序列を見て飼い主としての順番も考えたほうが良いと思います。
我が家に来た順番は、
①凛と海 ②しおん ③天
ですが、現在の序列は、
①凛 ②海 ③天 ④しおん
になっています。
もしかしたら、年齢を重ねるにつれて序列が変化することもあるかもしれません。
常に4わんずの社会を見て、対応していこうと思います。
ストレスの原因も個々のわんこで異なります。
そのため、ストレス発散方法は個別対応を心がけています。
我が家は幸いにも、4わんずの仲が悪いことはありません。
(仲良しこよしでもありませんが。)
いつも4頭一緒ですので、ストレス発散の時は「特別扱い」の時間にするようにしています。
発散方法も全然違うから、必然的に個別対応になるよね。
また、平等ではなく、公平に扱うという考えも、多種多頭犬だからこそ気づいたことだと思います。
我が家の例を挙げると、4kg弱のトイプードルと18kgのボーダーコリーと同じ散歩道を歩くのが平等、散歩量を分けて運動するのが公平です。
平等な散歩をしていると、小型犬は疲れすぎてしまい、中型犬は運動不足で双方のストレスになってしまう可能性があります。
また我が家の場合、甘えん坊度合も開きがあります。
トイプードルの海とボーダーコリーの天は、常に飼い主の関心を引きたく、スキンシップも大好きです。
いつでも一緒にいたいタイプの2頭ですが、ウエスティの凛は、一人の時間も大切にしたいタイプです。
飼い主が同じように構う行為をして、嬉しいタイプと、ストレスになるタイプがあります。
それぞれのわんこにとって、どんなことが好きで、何が嫌いなのかを知ることで、ストレスコントロールのヒントにするようにしています。
わんこ別ストレス発散方法
ストレス発散方法は、室内と屋外の2つの方法を確保しています。
夏の暑い時期や、天候が悪い時に室内の発散方法があると助かるからです。
ストレス発散には2つのポイントを大切にしています。
- 頭か体の運動になること
- わんこが好きなことを飼い主と一緒にすること
頭を使うことが好き(得意)なタイプと、体を動かすことが好きなタイプのわんこがいると思います。
4わんずのそれぞれの好きの割合は以下の通りです。
全体に占める割合(%) | 凛 | 海 | しおん | 天 |
頭 | 50 | 80 | 10 | 60 |
体 | 50 | 20 | 90 | 40 |
犬の十戒でもあるように、わんこにとって飼い主が全てです。
ただおもちゃを与えておけばストレス発散になる、というものではありません。
わんこが好きなものを一緒に楽しんで時間を共有することで、わんこもより楽しめるのではないでしょうか。
以下は4わんずのストレス発散方法です。
凛は、とにかく特定のおもちゃが大好きです。
このおもちゃで永遠にキャッチボールができます。
いつもはあまり動かず、動作もゆっくりですが、このおもちゃがあると別犬になるほど俊敏に走り回ります。
またドッグランも大好きで、他のわんこさんたちとの交流も積極的にします。
凛は、基本的に新しい環境や新しいことが好きなので、お出かけも大好きです。
海は、人に構ってもらうことが大好きです。
抱っこをしてもらっていれば満足しますし、犬扱いされるのを嫌います。
ですので、ドッグランに行ってもあまり遊びません。
むしろ、ドッグランにいる飼い主さんたちとの交流を楽しむタイプです。
そのため、屋外のストレス発散方法は人に可愛がってもらえるペットショップやわんこグッズがあるお店で接客されることです。
しおんは何といってもフリスビーです。
この一択です。
普段は人見知りがちなのですが、フリスビーやボールがあると、見ず知らずの人にでも投げてもらうために積極的に交流します。
フリスビーは永遠にやりますので、適当なところで切り上げないと疲れていることにさえ気づきません。
フリスビーがあるとコミュ力が爆上がりするよ!
天は、ボーダーコリーなのですが、運動神経がイマイチです。
牧羊犬なので、フリスビーを追いかけることは出来ますが、うまくキャッチすることができません。
フリスビーやボールのように、飼い主と自分が分業することより、一緒に何かすることが好きなタイプです。
そのため、新しいトレーニング(芸)を覚えて飼い主に喜んでもらったり、一緒に山登りしたりすることが大好きです。
このように4頭4様の発散方法です。
それぞれの好きなことを見つけることも、飼い主の楽しみでもあります。
まとめ
働きながら多頭飼いは、わんずにストレスを与えることも多いかもしれません。
だからこそ、わんずとの時間を最優先にしたいですね。
飼い主として、仕事の効率化を図り、うまく時間管理をして、おうち時間を増やすこと。
わんずと一緒の時間は、わんずとしっかり向き合うこと。
わんずに合ったコミュニケーションを心がけること。
そして、わんこたちは飼い主の状態をよく把握しています。
わんずのストレスだけでなく、私たち飼い主自身もストレスを溜めないことが大切ですね。
大変さは足し算、楽しさは掛け算以上。
皆さまにとって、素敵なわんわんライフになることを願って。
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