わんこを多頭飼いする場合、性別の組み合わせで違いがあるのでしょうか。
人間の男女差と、わんこの男女差とは似て非なるものなのでしょうか。
この記事では、多頭飼いにおいての相性や、お世話の違いなどを「性別」を軸に掘り下げていこうと思います。
結論を先にお伝えすると「性別よりも性格が重要」です。
本末転倒かもしれませんね💦
しかし、性別による違いや差も確かにありますので、それを踏まえた上で、それぞれのわんこの個性を見極めていくことが大切なのだと思います。
将来的に多頭飼いを検討されている方や、新しい家族をお迎えしようと考えている方の参考になれば幸いです。
一般的な性別の特徴
それぞれの性別の特徴を「性格的特徴」と「身体的特徴」に分けてまとめました。
男女差は、人間とほぼ同じかなと感じましたが、いかがでしょうか。
わんこの性別で一番の大きな違いは「縄張り意識」です。
オスに多く見られるマーキングやマウンティングは、この縄張り意識にも起因しています。
マーキングとは
少量のオシッコを電柱や木など、色々な場所に意図的に排泄する行為。
マーキングの理由は、自分のテリトリーを守る、発情時にオスを惹きつける、犬同士の情報交換などがあります。
マウンティングとは
他の犬や人間、おもちゃに抱きつき、自分の腰を押しつけたり、腰を振る行為。
マウンティングの理由は、示威行為、発情の際、興奮の際など、いくつかの場合があります。
上記はあくまで一般的な性別の違いですので、個体差はもちろんあります。
メスでもマーキングやマウンティングをする子もいますし、オスでもしゃがんでオシッコをする子もいます。
また、オスの特徴にある「攻撃性が強い」という点についても、避妊去勢の有無によっても違いがあることが多いです。
例えば、去勢をしたわんこは、性格が穏やかになったり、マーキングをあまりしなくなったりすることがあります。
一方で、避妊をしていないわんこは発情期があるため、その時期になると攻撃的になったり落ち着きがなくなったりすることもあるようです。
性別の違うわんこを多頭飼いする際には、避妊去勢はしたほうが良いのではと思います。
メスの発情期やヒート(生理)のお世話がありますし、何より想定外の妊娠は避けたいですよね。
働きながらの多頭飼いでは、留守番の時間があるので、飼い主の目の届かない時でも、わんずがお互い安心して過ごしてもらうためにも大切なことではないかと考えています。
また、改正動物愛護管理法には、「適正飼育が困難な場合の繁殖防止の義務化」が盛り込まれています。
飼い主として、生まれたわんこをお世話できない可能性があるのであれば、避妊去勢手術は義務となります。
命を預かる身として、責任ある行動を取りたいですね。
性別の組み合わせに見る相性
オス×メス
推奨されていることが多い組み合わせです。
ケンカや争いごとが起きにくい性別の組み合わせと言われています。
性別の特徴にもある、大人びて気が強いメスと、行動がわかりやすく甘えん坊なオスでは、性格面の侵食が少なく、関係性がはっきりしやすい分、問題が起こりづらいのが理由です。
ただし前章でも述べたとおり、この組み合わせは発情期には細心の注意が必要です。
メス×メス
異性同士の次に推奨されている組み合わせです。
甘えん坊ではないため、他者へあまり干渉しない傾向になるため、多頭の場合でもそれぞれが程よい距離を保ち共存できるようです。
オスよりは薄いのですが、メス同士でも群れの順位付けの争いはあるため、注意が必要です。
オス×オス
最も難しいと言われている組み合わせです。
縄張り意識が強いため、オス同士の多頭飼いはお互いの競争心をあおりやすい傾向にあります。
あくまでも群れ(家庭内)の中のリーダーは飼い主であることを躾けることでまとまりやすくなります。
我が家の場合
性別の相性
それぞれの性格の特徴を先ほどの表に照らせあわせてみました。
4わんず全員、避妊去勢をしていますので、縄張りや発情期特有の性格の強さはほとんどありません。
唯一のオスである天は、足を上げてオシッコをし始める直前に去勢手術をしてもらいましたが、やはり足上げオシッコをするようになりました。
とはいえ、室内では壁にかかるほど高く足を上げることはなく、片足を浮かす程度なので、なんとかトイレ問題に対処できています。
反面、メスである凛は、散歩の時にごくたまに足を上げてオシッコをすることがあります。
これはマーキング行動なのか、単に足がつきにくいためであるのか分かりません。
ただ凛はボス気質が強いため、散歩でもオスの天より周りの匂いを気にしてクンクンしています。
性別の違いなのか、性格の違いなのかは定かではありませんが、オスの天のみ違うことがあります。
それは、「干渉する」ことです。
食後や休日のまったりタイムは、女子3頭は基本的に自分だけの時間を過ごします(寝ています)。
寝ていなくても、同じ時間帯は、お互いに干渉せずに過ごしています。
しかし、天だけは他のわんずに干渉しまくります。
それもまんべんなく。
1頭ずつちょっかいを出し、疎まれて怒られると次のわんこにちょっかいを出すというループをします。
また、オスの一般的特徴である「甘えん坊」は、ツンデレの凛以外のメス2頭にも当てはまります。
ただ甘え方がそれぞれ異なります。
海(メス)の場合
「自分が一番可愛がられたい」という欲が中心の甘え方。
世界は自分を中心に回るべきだと思っている。
しおん(メス)の場合
「とにかく大好き!」を表現したい欲が中心の甘え方。
飼い主も好きだが、家族みんなが大好き。
天(オス)の場合
「ボクを構ってほしい」という欲が中心の甘え方。
とにかく撫でてほしいし、飼い主と目が合えば撫でてもらえると思っている。
我が家で1、2を争う甘えん坊は圧倒的に海と天です。
甘え方にあざとさがあるのが海で、単純さがあるのが天です。
この違いは、もしかしたら性別の差なのかもしれません。
性別の組み合わせに見る相性
① オス♂(天)×メス♀(凛・海・しおん)
大人びて気が強いメスという点ではそのとおりです。
シェルティのしおんは温厚な性格ですが、天に対してはちょっかいを出されると威嚇して追い払います。
基本的に小型犬は気が強いと言われていますので、体格の特徴かもしれませんが、小型2頭(凛・海)は気が強いです。
我が家のわんずを性別で分けて見ると、確かに精神面での関係性がはっきりしているため侵食が起こりにくい傾向にあります。
メス♀×メス♀(天以外の3頭)
まさに一般論と同様です。
避妊済みで発情期がない分、常に安定しています。
お互いが干渉せず、ほどよい距離感で関係性を保っています。
多頭飼いの憧れである「わんこたちが一緒に寝る」ということは一切ありません。
これが性別の相性であれば納得です。
オス♂×オス♂
我が家にはない組み合わせです。
知人家庭で、同じ犬種でオス同士の多頭飼いをしている方がいらっしゃいます。
1組は縄張り争いが絶えず苦労されており、もう1組は仲良しの相手とそうでない相手がいるとのことでした。
あくまで一例ですが、単に性別だけの相性ではないと思います。
また、家族ではないですが、天が小さいときから家族同様に仲良くしてもらっている元お隣さんがいます。
元お隣さんの家には、天より3つ年上のオスのシェルティがいますが、相性は良いです。
以前、お隣同士だったときはよく天も連れてお邪魔していましたので、天にとってそのシェルティは従兄弟のような存在です。
お互い去勢されているからか、縄張り争いもなく、シェルティさんは超がつくほど温厚な性格なので、家にお邪魔させてもらっても、天のほうが我が家同然にくつろいでいます。
まとめ
今回は性別に絞って多頭飼いにおける特徴や違いに触れましたが、記事をまとめてみてわかったことは「性別だけでは判断できない」ということです。
性別はあくまで参考であり、傾向の予測でしかありません。
より影響があるのは、性格だと思います。
長年、わんこと暮らしてきましたが、子犬のころの性格は成犬になっても変わらない子が多いと思います。
もちろん、成犬になると落ち着いたり、新たな一面が見つかることも多いですが、基本的な性格は変わらないのではないでしょうか。
多頭飼いのタイミングは、同時だったり、先住犬がいたり様々だと思います。
しかし、相性はそれぞれの性格からある程度予測は可能です。
その予測の一助として、性別の特徴を参考に取り入れられれば良いのではと感じました。
ぬしAは、ぬしBと暮らすまではオスしかお世話をしたことがありませんでした。
ぬしBは逆に、天が初めてのオスのお世話です。
ぬしAは、純真な甘えん坊の性格が多いオスは可愛いと思います。
ぬしBは、状況判断ができてトイレ問題が少ないメスがお世話しやすいとの意見です。
しかしこれは、「性別で分けるなら」の見解です。
オスだから可愛い、メスだから良いということは、どう考えてもなく、ただただその子が愛おしいということに基づいています。
皆さんもきっとそうですよね。
大変さは足し算、楽しさは掛け算以上。
皆さまにとって、素敵なわんわんライフになることを願って。
コメント