9割近くのご家庭が室内飼いをしている現在。
室内のみ28%、散歩・外出時以外は室内58.7%、室内・屋外半々4.4%、主に屋外8.9%
全国犬猫飼育実態調査2021「犬の主飼育場所」(一般財団法人ペットフード協会)
床の滑り問題は、多くのご家庭で抱えているのではないでしょうか。
そこで今回は、エコプロコート株式会社さんが手掛ける「愛犬の床」について、2年経過した我が家のレビューをしたいと思います。
我が家の快適なわんわんライフのための大きな買い物トップ3に入る「愛犬の床」。
新築住宅の場合の補償期間はなんと20年間。
とは言え、初期費用として数十万円は下らないワックスですので、簡単にお願いすることも難しいですよね。
そこで今回は、「愛犬の床」を2年間使用している正直レビューをしていきます。
結論からお伝えすると、「愛犬の床にして良かった」と今でも思います。
小型犬がいるご家庭では、かなりその効果を実感できるのではないでしょうか。
「滑らない」に加え、満足しているのは「メンテナンスのしやすさ」です。
床の滑りや、わんこの足腰の不安を感じていらっしゃる方の少しでも参考になれば嬉しいです。
愛犬の床導入前の滑り対策
愛犬の床までの4年間ほどは、以下のような対策を色々と試しました。
- ジョイントマット
- カーペット
- タイルマット
- リンレイ「滑り止め床用コーティング剤」
価格 | 滑り止め効果 | 耐久性 | お手入れ | コスパ | |
ジョイントマット | ◎ | ◎ | ✕ | △ | ✕ |
カーペット | ○ | ○ | ○ | △ | ○ |
タイルマット | △ | ○ | ○ | △ | △ |
リンレイ「滑り止め床用コーティング剤」 | ○ | ○ | △ | △ | △ |
ジョイントマットは、3わんずが小さい頃に使用していました。
サークル内とその周辺のみに敷き詰めていたため、それほど多くの枚数は必要ありませんでした。
ジョイントマットの一番の難点は、耐久性です。
わんずが大きくなっていくにつれ、爪の引っかかりなどから傷がつき、そこから表面がボロボロになっていくため、長持ちはしませんでした。
カーペットは、移動できるため使い勝手は良かったです。
しかし、わんずの抜け毛が絡みついてしまったり、埃が十分に取りきれなかったりすることが、お手入れをする際にネックになりました。
タイルカーペットは床に吸着するため、カーペットを敷き詰めたようになります。
また、粗相などをしてしまっても、汚れた箇所だけ剥がして洗えば良いため便利でした。
しかし、3~4か月ほど経つと、カーペットの角の吸着が弱くなり、浮いてきてしまいます。
洗ったカーペットは吸着力も弱くなるため、定期的に新しいものと張り替える必要があります。
コストとしては高くつく対策でした。
コーティング剤は、滑り止め効果もそこそこあったのですが、粗相をしてしまうとすぐコーティング剤が剝がれてしまいます。
賃貸でも塗布OKのコーティング剤だったので、それほど強力なものではないのか、剥がれた箇所の塗り直しをするとムラになってしまい、見た目が悪くなります。
転居の際に、ワックスはがし剤でコーティングを取りましたが、それがまた大変な作業でした。
結局、どれもこれも満足のいく対策ではなかったこと、メンテナンスが大変だったこと、耐久性が満足いくものがなく、結果としてコストがかかったことなど、課題解決には至りませんでした。
愛犬の床について
決め手
きっかけは戸建て住宅への転居でした。
4頭目のボーダーコリー天をお迎えするにあたり、賃貸住宅ではキャパオーバーになったため、一軒家を購入しました。
「そうだ、一軒家へ引っ越そう!」と思い立ってから、3か月後には今の家で暮らしていたよ。
全面フローリングの中古住宅だったため、床の滑り対策をどうするかを検討しました。
今までの床対策で、自力での工夫は高くつく上に、効果がないことを痛感していましたので、プロにお願いすることに迷いはありませんでした。
以前、「いぬのきもち」という雑誌を定期購入していた時があり、愛犬の床の広告がよく載っていたので、そこで知ったのがきっかけです。
色々リサーチをしたのですが、どこの情報源でも必ず愛犬の床が挙がっており、評価もとても高かったため、見積もりをお願いしました。
コロナ禍&田舎住まいのため、ショールームには行きませんでしたが、資料請求をした際に床のサンプルも同封されていました。
実際にワックスが塗布されているサンプルは、本当に滑らなくて驚いたことを覚えています。
愛犬の床の公式ホームページから問い合わせをした当日に、担当者の方からメールでご連絡をいただきました。
簡単なアンケート(部屋の間取りや築年数、問合せの経緯など)に答えると、すぐ見積もりを出していただけました。
- 5/12問い合わせ
- 5/13アンケート回答、概算見積もり
- 5/14正式見積もり、工事日程調整
- 6/8施工申込み
- 6/22施工
申し込みから施工まで約一か月です。
コロナ初年度だったため、購入した中古住宅の諸々の手続きが予想以上に時間がかかり、施工日程がすぐに決められない状態でした。
繁忙時期にもよるかもしれませんが、早ければ問合せから1~2週間で施工していただけるのではないかと思います。
私たちが問合せをしたのは、コロナの初めての緊急事態宣言が出た頃でした。
多くの企業に業務の混乱が起きている中でも、エコプロコートさんの丁寧かつ迅速な対応には本当に感心しました。
やり取りはほとんどがメールで、電話がかかってきたのは2回ほど、室内状況についての確認のためだけでした。
事前の現地調査が必要なのですが、床の状態や間取り図など、私が撮影した写真で、状態確認をしていただけたため、現地調査と施工を同日に対応していただくことができました。
メールのやり取りの場合、言葉のニュアンスや意図が伝わりにくかったりしがちですが、的確な文面と、無駄のない内容で、全くストレスなく意思疎通が取れました。
最初の問い合わせから、見積もり、施工連絡、その後の相談まで、全て一人の担当者が対応してくださいましたので、そこも手間がかからず快適でした。
施工時間は、朝8時から始まり、15時には終了していました。
また、商品(フロアコーティング)に対する自信や誇りが随所に感じられたところも信頼ができました。
施工費用
38㎡で210,496円でした。
我が家の場合、1階のほぼ全ての床をお願いしました。
具体的には以下の箇所です。
- リビング・ダイニング・キッチン(35.2㎡)
- 玄関ホール(2.8㎡)
1㎡あたりの単価が7500円として計算しているようです。
そこから平日施工や施工面積、施工月などの値引きが9万円ほどあった後、この金額になりました。
特に値引き交渉したわけでもないですし、他の方の体験談などを見てみると、値引きは誰でも適用されるようです。
また、補償期間は新築の場合は20年ですが、中古住宅の場合は、20年から築年数を引いた期間が補償期間となります。
我が家の場合は、築8年だったため、保証期間は12年となりました。
ショールーム割引もあるようだから、お近くにショールームがあれば、わんちゃんと行ってみるのも良いね!
メンテナンス
とても簡単です。
普段はフローリングワイパー(ドライタイプ)で埃や抜け毛を取り除くだけでOKです。
あとは、1~2週間に一度のペースで床拭きをしています。
床拭きは、スチームモップか3Mのマイクロファイバーモップでの水拭きです。
床拭きをすると、ピカピカの光沢が復活して家の中が本当にきれいに見えます。
そして月1回ほどでアルコール拭きをします。
このアルコール拭きは床の滑り止めを復活させるためです。
皮脂やその他の汚れで、床の上に薄い膜ができたような状態になり、滑りやすくなってしまいます。
我が家は当初、メンテナンスの仕方が間違っていたため、床がとても滑りやすくなってしまったことがあります。
愛犬の床は、ウェットタイプのフローリングワイパーはNGです。
ウェットタイプに入っている洗浄剤や香料が滑りの元となるとのことです。
床のメンテナンスは本当にシンプルです。
- 普段の掃除:ドライタイプのワイパーで埃を取り除き、掃除機で細かい砂埃を吸い取る
- 汚れ掃除:濡れ雑巾で床拭き
- 滑り回復:アルコールで床拭き
アルコールは成分が、醗酵アルコール・エタノールであればOKです。
香料が入っていると滑りの原因となるので、成分表で確認してね!
我が家ではジョンソンカビキラ―アルコール除菌とドーバー パストリーゼ77を使用しています。
これをモップに染み込ませて床全体を拭き上げています。
2年経った感想
全体的な感想としては、概ね満足しています。
20万円以上もする買い物だったので、それで満足しなければ悔やみきれませんが…。
- 衛生的
- コスパが良い
- メンテナンスが簡単
- 中型犬以上は滑り止めに限界がある
- コーティングが取れることもある
愛犬の床を導入するまでの我が家は、主に吸着型のタイルカーペットを使用していました。
その時は、半年ほどで劣化してくるため張り替える手間がありました。
またカーペットの材質上、埃や塵が吸着してしまい、衛生的には懸念が残りました。
わんずの換毛期には、カーペットの中に細かい抜け毛が入り込んでしまいます。
もし今の家で、タイルカーペットを使用する場合の試算をすると、安く見積もっても
4万円以上になります。
試算方法
- コストコタイルマット(45cm×45cm/枚、16枚入り)2980円
- 1畳あたり必要なタイルマット10枚
- リビングダイニング広さ約23畳
23畳に必要なタイルマットは230枚です。
我が家は市販のものより格安な、コストコのタイルマットを使用していました。
この場合、タイルマット1枚あたりの値段が186円として230枚を使用すると42,780円となります。
半年で交換すると仮定した場合、2年半で213,900円がかかります。
金額も歴然ですが、メンテナンスの手間や衛生面から見ても、時間とお金の節約になると思います。
注意したい点は、滑り止めにおいては、やはり限界があるということです。
小型犬である凛や海は、走っても滑りません。
しかし中型犬であるしおんや天は、走るとグリップが効きにくいです。
ぼくの華麗さに滑り止めがついてこれないんだよ。
体が大きくなればなるほど、負荷もかかりますので、小型犬同様の効果は難しいようです。
愛犬の床公式ホームページにも、「特に大型犬は幼い時分でも力が強いため、小型犬と比較すると、効果が低く感じられるケースもあり得ます。」と記載されています。
わんこの体型や、家の中の過ごし方にもよるかと思いますので、中型犬以上の飼い主さんは、できればショールームで確かめられることをお勧めします。
また、コーティングの剥げについてですが、1年半ほど経った頃から見られるようになってきました。
トイレトレー周りが部分的に取れてきて、そこから半年ほどで、トレー下(半畳ほど)のほぼ全面ワックスが剥がれた状態にまでなりました。
水分やもちろん、アンモニアなどの化学物質にも溶解・変質しないため、こうした汚れの浸透やシミも強固にブロックします。
愛犬の床公式ホームページより
ただし、床の継ぎ目から染み込む可能性もあるため、こまめに拭き取るよう案内がされています。
目地からの剥がれは、良くあることらしいから、注意してね!
我が家もトイレトレーの下にオシッコが入り込んでしまうことが多々あります。
その都度拭いているのですが、気づかず数時間が経っていることもあります。
それにしても、広範囲で取れてしまっていますので、補償の範囲で塗り直しができるのか、現在問合せ中です。
補修に関しては、結果が分かり次第、このブログを更新していきます。
<2022年7月11日追記>
ワックスの剥げは、無償で塗り直しをしていただけました。
ただし「今回限り」とのことです。
当日、コーティングをしていただいた方に伺ったところ、原因は湿気の可能性が高いとのことでした。
湿気が溜まりやすい窓際周辺のコーティングが剥がれてしまうお客様は少なくないとのこと。
このような状況下でのコーティングの剥がれは補償の対象外となります。
今回の件で最初に問い合わせをしてから、ここまで対応していただくのに約1か月かかりました。
また、補修対応可との返答から、工事日程の調整まで10日以上を要しました。
「施行の予約で大変混みあっている」とのことですので、時期によって新規の申し込みでも時間がかかるかもしれません。
まとめ
愛犬の床とよく比較されるのは、森のしずく「ナノピークス」です。
こちらは、埼玉県の株式会社ゆはかのこが手掛けているフロアコーティングで、保証期間は愛犬の床より10年長い30年です。
調べてみると、こちらのフロアコーティングのお客様の半分ほどは、一条工務店で家を施工される方だそうです。
我が家は後で知ったので、比較検討をしていませんが、こちらもショールームがあるそうですので、それぞれの特徴を体感されても良いのではと思います。
フローリングはお手入れは簡単ですが、わんこの滑り問題が悩ましいところですよね。
我が家は、トイプードルの海が、先天性の膝蓋骨亜脱臼(パテラ)を持っていますので、できる限りの予防と対策をしたいと思っています。
また多頭飼いのため、ワンプロをしたり、わんこ同士でのわちゃわちゃが日々あります。
そんな日常では、床の滑りが怪我のもとになることは大いにあり得ます。
大事に至らないためにも、飼い主としてできる限りのことはしておきたいですよね。
愛犬の床は、その対策の一つとして、おすすめできると言えます。
愛犬の床の詳細HPはこちらからどうぞ。
初期費用としては決して安いものではありませんので、この記事が検討をする際に少しでもお役に立てれば嬉しいです。
大変さは足し算、楽しさは掛け算以上。
皆さまにとって、素敵なわんわんライフになることを願って。
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