日本は高齢化社会。
それは、犬社会にとっても同じことが言えるようです。
ペット保険会社のアニコムが毎年調査している「アニコム家庭どうぶつ白書2021」によると、2008年から2019年までの犬の寿命は、13.2歳から14.1歳に推移したそうです。
犬の体格にもよりますが、この年齢を人間の年齢に置き換えると、4~5歳寿命が延びた計算になります。
高齢化になればなるほど、健康に何かしらの問題が出てきますよね。
それに伴い、医療費も必要となってきます。
我が家のわんずも、そろそろシニア犬と言われる年齢に差し掛かります。
ちなみに我が家の4わんずは、FPC保険というペット保険にお世話になっています。
現在の保険に行きつく過程で、犬の医療保険について調べたことを、この記事でまとめていこうと思います。
ペット保険の歴史
年代 | 事項 |
1890 | スウェーデンで世界初のペット保険誕生 |
1924 | 上記保険対象に犬・羊も加わる(初の犬向け保険誕生) |
1995 | 日本でペット保険の販売開始(ペット共済制度) |
2006 | 日本で初認可のペット保険が誕生(ペット&ファミリー損害保険) |
世界のペット保険は、1890年にスウェーデンで誕生しました。
この時は、牛と馬のみが対象でしたが、のちの1924年に、犬や羊も対象に加えられました。
日本はそれに遅れること100年近く。
大手保険会社に勤めていた、野川亮輔氏が海外のペット保険事情を知り、日本ペットオーナーズクラブを創業。
1995年に会員制の「ペット共済制度」の販売を開始されたことが日本のペット保険の起源とされています。
その後、保険業法の改正に伴い、2006年、日本初の認可された少額短期保険会社が「ペット&ファミリー損害保険」として、ペット用の医療保険の販売をスタートさせました。
ペット保険の歴史が長いスウェーデンでは、犬の保険加入率は約80%と言われています。
対する日本は、諸説ありますが、約7~9%の加入率とのことです。
歴史や文化の違いが、保険加入率の違いにも反映されていますね。
ペット先進国である北欧諸国では、犬は社会性を持った生き物であり、その権利が守られるべきだという精神が根付いています。
例えば、フードの原材料の基準が厳格だったり、犬を迎え入れる際は、飼い主にも犬の扱いの訓練が必須だったりしますよね。
犬を迎え入れる際の責任意識の強さは、国の制度も含めて、文化として古くから人々の中に当たり前としてあるように感じます。
それに比べると日本は、まだまだ発展途上だと痛感させられますね。
ペット保険も「損害保険」ですので、犬は人の所有物としてみなされているような気がします。
これを読んでくださっている皆さんは、北欧諸国に負けず劣らずの愛犬家かと思います。
発展途上の日本だからこそ、私たち飼い主が責任をもって、わんこたちの生きる環境を改善していきたいですね。
多頭飼いの保険の必要性
お金の知識に関する本や情報サイトなどでは、人間の医療保険と併せて、ペット保険の加入は勧めない説が増えてきました。
実際、私も自身の医療保険を見直し、必要最低限の補償の保険商品に切り替えました。
個人の価値観や判断によりますが、私は、人間の医療保険は、公的医療制度が充実しているため、民間の医療保険の負担は極力軽くしてあります。
一方で、わんずの保険に関しては、公的医療保障は皆無のため、急な出費に対応できるよう、保険に入っています。
色々な情報では、「医療保険の掛け金がバカにならないため、そのお金を貯金・投資したほうが良い」という指南もあります。
しかし、万が一のことは突然にやってきます。
しかもそれが一度で済まないことも多いです。
先代のボーダーコリー「かのん」は、定期健診で転移性の癌が発覚するまでは、本当に元気でした。
定期健診を受けなければ、相当悪化してからの発覚だったと思います。
「アニコム家庭どうぶつ白書2021」によると、10歳齢の犬の死因の第一位は腫瘍で、全体の22.6%を占めます。
かのんの癌治療は、手術や投薬など、一度の治療で終わることはなく、継続治療と対処療法が必要でした。
私たちは、ペット保険に入っていたので、医療費を心配することなく、かのんにとって苦痛ではなく、かつ少しでも良くなるための治療を積極的に受けることができました。
そして現在、我が家には4わんずが生活しています。
今のところ大きな病気はなく、1~2度で完治する怪我や不調がたまにある程度ですが、年齢が上がるにつれて病気のリスクは高くなってくると思います。
また、同世代のわんずが3頭いますので、同じ時期に病院にお世話になることもあり得ます。
その際に、医療費を一部負担してくれるペット保険は安心材料となります。
万が一の際に躊躇なく治療ができるように、また、他のわんずの生活資金が脅かされないようにするためにも、ペット保険は必要だと考えています。
我が家のペット保険について
現在のペット保険はFPC保険に入っています。
我が家では、先代のボーダーコリー「かのん」時代から、保険に入るようになりました。
現在までの保険遍歴は以下のようになります。
- 多頭初期アニコム損保
- 天(幼少期)アイペット損保
- 4頭飼い初期日本ペット少額短期保険
- 現在FPC保険
正直なところ一頭飼いの時は、ペット保険はあまり詳しく理解していませんでした。
ペット保険最大手のアニコム損保に加入していたため、根拠のない安心感はありました。
アニコムとアイペットについては、4わんずが最初から入っていた保険でした。
我が家のわんずは、ペットショップからお迎えしたので、そのショップが提携している保険だと、待機期間がなく保障されたため加入を決めました。
お迎えして間もなくは、慣れない環境や幼少期の体調の不安定さもあり、4わんずとも半年間ほどは何度か病院のお世話になったため、待機期間のない保険はとても助かりました。
アニコムとアイペットは、窓口精算の際に保険適用になる動物病院が多いため、人間の健康保険と同様、保険証を提示すれば、保険割合のみの支払いで済み、とても便利でした。
私たちは7割補償の保険ですよ。
しかし、多頭飼いになると、わんこの数だけ支出も多くなります。
一軒家に転居したタイミングで、色々な経費を見直すことになり、保険も改めて検討を重ねました。
まずはペット保険一括見積や、おすすめランキングサイトなどを参考にして3社に絞りました。
ペット保険一資料請求サイトは以下をどうぞ👇
条件を調べて、我が家のスタイルに該当しそうな保険としては、以下の3つとなりました。
保険名称 | FPC保険 | PS保険 | げんきナンバーワンスリム |
企業名 | FPC株式会社 | ペットメディカルサポート株式会社 | ペット&ファミリー損害保険株式会社 |
本社所在地 | 広島県 | 東京都 | 東京都 |
免責 | なし | なし | \3,000 |
補償待機期間 | なし | なし | ケガ15日 病気30日 ガン90日 |
限度額 | 通院12,500円、30日 入院125,000円、3入院 手術100,000円、1回 | 通院10,000円、20日 入院20,000円、30日 手術100,000円、2回 | 日数無制限 年間70万円 |
加入上限 | 9歳未満 | 8歳11か月まで | 7歳11か月まで |
保険料値上 | 2段階 (中・大型は3段階) | 3歳ごと 12歳以降一定 | 100円~200円/年 10歳以降一定 |
げんきナンバーワンスリムは、保険加入から補償開始までの待機期間があったこと、免責が3000円あることがネックで、検討リストから外れました。
免責3000円とは、治療で3000円までの費用は補償の対象外となる、ということだよ。
治療費で1万円かかった場合、1万円ー3千円=7千円に対して3割負担だから
飼い主負担は負担額の2100円+免責額3000円=5100円ってことだね。
次に、PS保険とFPC保険と迷いましたが、FPC保険に決めた理由は以下の通りです。
- 通院補償が手厚い
- 保険料の値上がりが2段階のみ(中・大型犬は3段階)
PS保険は通院補償がFPCと比較すると手厚くありません。
また、同じ病気の治療は、更新に関係なく一生涯で回数制限があるため、以前の病気の補償回数制限は保険期間が更新されてもリセットされない、というからくりがありました。
今までの経験として、長期間の入院や、頻繁な手術をするよりは、通院治療の可能性のほうが高いと思いましたので、その補償が手厚いほうが我が家には合っていると判断しました。
以前加入していた、日本ペット少額短期保険(いぬとねこの保険)は、通院・入院の日数に限度がなく、年間補償限度額が70万円と手厚かったのですが、その分、月々の保険料も割高でした。
FPC保険(円) | いぬとねこの保険(円) | |
海(小型)6歳 | 2,930 | 3,970 |
凛(中型)6歳 | 2,930 | 5,040 |
しおん(中型)6歳 | 2,930 | 5,040 |
天(中型)3歳 | 1,950 | 3,590 |
月合計 | 10,740 | 17,640 |
年合計 | 128,880 | 211,680 |
補償内容がそれぞれ違い、一括で比較することは難しいですが、FPCに変更して、我が家の年間保険料は8万円以上も節約できました。
上のわんずが12歳になった頃は、年間13万円以上の差になります。
浮いた分は、おやつやおもちゃに使ってね!
保険選びは、飼い主として何を重視するかで、選ぶ保険商品も変わってくると思います。
まずは、愛するわんこのために、何を大切にするか、将来どのようなことが想定されるかで検討したいですね。
まとめ
わんこはあっという間に歳を重ねていきます。
老化も人より早いが故に、将来起こり得ることを考えて保険を備えたいですね。
保険商品によっては、多頭割引きや、保険を使わなかった翌年は割引のサービスがあるものもあります。
しかし、月々の保険料が安いところにはかないません。
飼い主にとっての保険に関する一番は、保険を使わないことですよね。
そのために、予防できることは可能な限りすることが何よりも大切だと思います。
その上で、万が一のことが起こった場合は、金銭面を気にすることなく治療をお願いできるようにしたいです。
人間の保険も同様ですが、一旦加入してしまうと忘れてしまいがちになります。
しかし医療保険は、その時代の状況に合わせて補償内容なども変化します。
そのため、定期的に保険の見直しをすると良いですね。
今回、保険の見直しをして、それぞれの保険会社で重視している部分が違うことや、補償対象外(免責など)は、とても小さな文字で書かれているので、見落としがちになることが分かりました。
文字が小さいほど重要事項が書いてあることが多いですよ!
わんこは、具合が悪いことを声には出せません。
明らかに具合が悪そうな時は、手遅れになることもあります。
だからこそ、日々飼い主がわんこの様子を伺い、コミュニケーションを取ることで、少しの変化も見逃さないようにしたいですね。
働きながらの多頭飼いは、時間との勝負。
わんずとの時間は本当に本当に有限です。
いつかやってくる老いとも寄り添いながら、大切に過ごすためにも、医療補償のこともじっくり検討して、それぞれの家庭に合ったものを選択できますように。
働きながらの多頭飼いの一例として、お役に立てれば嬉しいです。
大変さは足し算、楽しさは掛け算以上。
皆さまにとって、素敵なわんわんライフになることを願って。
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