ぬしの骨折シリーズ最終回です。
骨折して2ヶ月以上が経ち、ずいぶん回復してきました。
今回はギプスが外れてから、松葉杖を卒業するまでをまとめました。
ギプスをしている時は、安静が第一ですが、外してからは足を動かして筋力や腱を強くするリハビリが始まります。
また、ギプスをしていたからこその弊害も経験しました。
歩くということは、体の健康につながることを改めて実感しました。
一日でも早く、愛するわんずのお散歩に行けるよう、日々リハビリに励んでいます。
足の骨折をすると、どのような回復過程を辿るのか、参考までにお読みいただければ幸いです。
松葉杖卒業までの流れ
今回骨折をして分かったのですが私の場合、4週間単位で治療の区切りがありました。
手術をしてから4週間でギプスを外す、ギプスを外してから4週間で松葉杖を使わず歩行する、ということです。
私の場合、ギプスが外れたのが年末だったため、松葉杖を卒業するまでに4週間以上かかりましたが、当初の予定では手術をしてから約2ヶ月で自力歩行ができるようになりました。
ここまでの経緯を表にまとめました。
荷重
荷重とは、骨折したほうの足に、自分の体重の1/3の負荷をかけるリハビリです。
1週間ずつ荷重の比率を増やしていき、4週間ほどで全体重をかけられるようにします。
アナログの体重計の上に骨折したほうの足を乗せ、1/3の荷重の重さを図ります。
体重の加減をある程度覚えて、自宅でも松葉杖で立ちながら荷重トレーニングをします。
荷重リハビリは、ギプスを外した当日から始まりましたが、初日は1/3どころか、痛みで10kgも負荷をかけられませんでした。
全荷重になるまでは、松葉杖を使いながら両足を地面に付いて歩行をします。
1ヶ月以上も片足をついた歩行をしていなかったので、荷重リハビリの始めの頃は、どうしても健康な足のほうでバランスを取る癖がついてしまっていました。
装具
ギプスが外れたら、脱着可能な装具を代わりにつけることになります。
この装具はサポーターよりも頑丈な器具で、私の場合は既製品でした。
場合によっては、セミオーダーやフルオーダーなどがあり、足の形を図って作ってもらう装具をつける方もいるようです。
私がお世話になった装具は、約1万円。
装着した日に病院の窓口で実費で支払い、あとで「療養費支給申請書」を職場に提出することで7割が返金されました。
療養費支給制度は、加入している保険で異なるようです。
ギプスを外した当初は、足の筋力がかなり低下していることや、骨もまだ付いていないため、お風呂に入る時と就寝時以外は常に付けた状態でいました。
足首が固定されるため、ギプスと同じくらいの安心感があります。
ある程度、足の状態が回復してきたら徐々に装着する時間を減らしていきました。
松葉杖
荷重の具合で松葉杖の補助も減らしていきます。
全荷重になるまでは、負傷した足に体重がかかり過ぎることを防ぐため、松葉杖を使っての歩行となります。
松葉杖を使わずに歩けるようになると、劇的に生活が便利になります。
一番は、両手が使えることです。
両手が使えることで、物を持って移動ができます。
健康なときはそれが当たり前だったのですが、これが本当に楽です。
掃除機をかけたり、料理をする際に無理なく何かを移動させたりもできます。
また、階段の上り下りも立ってできるようになりました。
皮膚・むくみ
これが一番大変でした。
まずギプスが外れた初日は、自分の足とは思えない見た目でした。
足首から下が全体的に腫れ上がり、象の足のようになっていたこと、血行が悪いため皮膚の色が紫色をしていたこと、手術(切開)のあとが足首の両脇に黒い線で残っており、フランケンシュタインのようだったこと。
また、1ヶ月ギプスをしたままだったので、皮膚が弱くなっており、ふくらはぎから足先までの皮膚が薄くひび割れた状態になっていました。
看護師さんには、皮膚が弱くなっているため、皮をめくろうとして擦ったりすると、擦り傷のようになるから気をつけるように言われました。
特に踵部分はひび割れがひどく、忘れられて放置した鏡餅のようにバリバリになっていました。
皮膚の乾燥も、むくみも回復まで時間を要し、普通の足の風貌に戻るまでに1ヶ月ほどかかりました。
退院前に新しいギプスを巻き直してもらい、そのギプスが外れるまで3週間ほどありましたが、その間にもふくらはぎの筋力は落ち、ギプスに指が2本入るほど足がやせ細りました。
ギプスが外れて、ふくらはぎが触れるようになったのですが、とにかくダルダルで恐怖を感じました。
それだけ筋力が無くなっているということです。
また、腱も動かしていなかったため、足首の筋がとても固くなっていました。
それらをもとに戻すための地道なリハビリをしています。
とは言え、骨折箇所に負荷をかけるリハビリなので、痛みや腫れも出てきます。
適度にバランスを見ながらリハビリをするので、一進一退です。
自分を甘やかせすぎず、無理せず、早くお散歩できるようにしてね!
お助けグッズ
ギプスが外れてから、足の回復に役に立ったアイテムをご紹介します。
くすり湯
冬のお風呂は本当に寒いです。
足の動きが不自由なため、お風呂に入るのも時間がかかります。
全荷重になるまでは、服の脱ぎ着も立って出来ないため、床に座って準備をします。
また、湯船に浸かるまでも支えがないと危ないので、とにかくもたつきます。
そうこうしているうちに体は冷えてきてしまいますし、足の血行も本当に良くないので、体を温める必要がありました。
そんな中、この入浴剤は本当に助かりました。
我が家は毎年寒い冬になると、いつも使っている入浴剤なのですが、怪我をして改めてその効果を実感しました。
くすり湯は有効成分100%の生薬エキスで、とにかく体が温まります。
お風呂から出ても体が冷めることがなく、ずっとポカポカしています。
生薬独特のにおいがしますので、好き嫌いがあるかもしれませんが、人工的なにおいではないため、私たちは気に入っています。
このくすり湯を入れて、湯船で足のマッサージやリハビリをするようになって、足のむくみがかなり改善されました。
ポストオペシューズ
足首骨折者にはマストアイテムではないでしょうか。
足首に装具をはめた状態では、普通の靴は履けません。
しかし靴がない状態で外出すると、常に足を浮かせていなければならず、かなり負担がかかります。
そんなときにこのシューズがあると、とても便利です。
マジックテープで固定するタイプなので、装具でもギプスでも履くことができます。
また、とても軽く作られているため、足への負担も最小限に抑えられます。
私はこのシューズで通院もしているので、リハビリやレントゲン撮影の際には、すぐに靴が脱げてとても便利です。
湯たんぽ
血行が悪い足は、とにかく冷えます。
出来る限り足を温めて、血液の循環を良くすることが大切です。
そこで役立つのが、湯たんぽです。
ぬしBが長年の湯たんぽ愛用者なので、貸してもらっています。
この湯たんぽは充電式で、やわらかい袋に入っている水を温めて使うタイプです。
私は、夜寝る時と、在宅勤務中にふくらはぎの下に敷いて使っています。
通常の湯たんぽより一回りほどサイズが大きいため、保温時間もかなり長いです。
夜寝る前に布団の中に入れて、朝まで温かさが続いています。
カバーの片面には、手を入れるポケットも付いていますので、手が冷える方にも便利な湯たんぽです。
何より、15分ほどで熱いくらいになり、温かさが最長8時間ほど続きますので本当に便利です。
イフミック製品
これは本当にすごい製品です。
IFMC.(イフミック:集積機能性ミネラル結晶体)は(株)テイコク製薬社が温泉療法に着眼して製造したナノメーターレベルの非常に微小なミネラルの結晶体です。数種類の鉱物を組み合わせて鉄分の多い温泉水に一定時間浸漬し、その溶出液を特殊処理して抽出した物質です。
身体に近接させることで血中の一酸化窒素(NO)に作用し、血管が拡張し、血行促進効果が期待できます。
医療・介護分野での応用を目指し、東京都市大学 総合研究所 ミネラル結晶体研究センターにて研究が進められております。
製造元の株式会社テイコク製薬社ホームページより抜粋
血流増加、痛みの除去、体幹の強化、歩行の安定など、骨折した私にピッタリの効果が並んでおり、何より製品が「一般医療機器」であることに興味を持ちました。
足に装具をつける際には、薄めの靴下を履く必要があります。
皮膚の状態の関係上、出来る限り綿のものが良いのですが、血行が悪いため足の冷えが気になっていました。
そこで、このイフミックの靴下を試してみたところ、本当に温泉に足を浸けているかのようなほんのりとした温かみを感じました。
しかも、肌に触れる面は綿ということも安心な点です。
あまりの感動に、枕カバーも追加購入してしまいました。
こちらは安眠促進が期待されるとのことです。
私は、夜中に数回起きてしまうことが多かったのですが、この枕カバーにしてからは朝まで起きずに眠れるようになりました。
また、朝に首のあたりがだるく感じることもなくなりました。
サポーターもあるので、装具を使わなくなったら、それにもお世話になろうと思っています。
サプリメント
MBP
SNSのフォロワーさんに教えていただいた骨のサプリメントです。
MBPは雪印のトクホ(特定保険用食品)で、骨密度を高める働きをするMBPを含んだ飲料です。
MBPだけではカルシウムが足りないので、これにサントリーのカルメイトを追加して退院した日から毎日摂っています。
2ヶ月後の診察では、通常より1ヶ月ほど早く、骨折した骨が付いていると主治医の先生から言われました。
色々な要因があるかと思いますが、私はこの2つのサプリメントの併用が効果的だったのではないかと考えています。
まとめ
人生初めての入院、手術、リハビリ。
今までいかに健康だったのかを思い知らされる経験でした。
一方で、人間の体はすごいと思う機会にもなりました。
ギプスに覆われていた骨折箇所が目視できる状態になったときは、目を背けたくなるような状態でした。
足の血行も悪く、長い時間足を下ろしていられなかったり、思うように足が動かなかったりする時間が長く、本当に治るのだろうかと途方に暮れたことも沢山ありました。
骨折から2ヶ月半ほど経った今、松葉杖なしで歩けるようになりましたが、日常生活に支障がない程度に回復するには、もう少し時間がかかります。
地道なリハビリと、無理のない生活のバランスが難しいですが、今後も焦らず弛まず回復に向けて頑張りたいと思います。
根気がいる日々ですが、愛するわんずがいてくれることで、リハビリのモチベーションも維持することができています。
わんこって、本当に素晴らしいですね。
また皆んなで散歩に行ける日を励みに、これからも頑張っていこうと思います。
皆さまも、どうか怪我や病気にはお気をつけて。
大変さは足し算、楽しさは掛け算以上。
皆さまにとって、素敵なわんわんライフになることを願って。
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