犬のチョコレート中毒症状

健康・お手入れ
スポンサーリンク

私たち飼い主が食事をしている時に、わんちゃんが食べたそうに見上げてきたら、ついつい分けてあげたくなってしまいますよね。

しかし、私たち人間が日常的に食べる物であっても、わんちゃんにとっては有害なものは多く存在します。

そのような食べ物を摂取してしまうと、下痢や嘔吐などの中毒症状が出るだけではなく、最悪のケースでは死に至ることもあります。

わんちゃんが食べても良いもの、食べてはいけないもの。

飼い主がしっかりと理解しておく必要がありますよね。

また、誤って食べてしまった際の対処法も、知っておく必要があります。

今回は、実際に、誤ってチョコレートを食べてしまった我が家のわんこ、トイプードルの海のケースも合わせてご紹介したいと思います。

少しでも参考になれば幸いです。

トイプードル・海(7歳)
スポンサーリンク

犬が食べてはいけない危険な食べ物

わんちゃんが食べると危険なものは、以下の通りです。

  • チョコレート
  • タマネギ・ネギ
  • ブドウ・レーズン
  • キシリトール入りのガム
  • 鶏の骨
  • アルコール
  • 生のパン生地
  • ニンニク

他にも、与える際の分量に注意が必要な食材や、アレルギーなどもありますので、与えても良いのか悩んだ際は獣医師に相談することがベストです。

一般的には、人間の食べもの(特に加工品や調理品)は与えないほうが良いとされています。

人間が美味しいと感じるものには、塩分や油分、糖分が多く含まれていることが多く、わんちゃんにとっては有害となる場合が多いです。

わんちゃんの健康のためにも、「わんちゃんには食べると危険なものがある」ということをしっかりと認識することが大事ですね。

スポンサーリンク

チョコレート中毒

チョコレートの原材料であるカカオに含まれる「テオブロミン」という物質は、人間にの体には問題がありませんが、犬にとっては有毒です。

犬の体は「テオブロミン」を分解、排出する能力が低いため、嘔吐や下痢をくり返し、毒素を体外に排出しようとします。

また、チョコレートによく含まれている「ナッツ類」や「カフェイン」も、犬が中毒を起こしやすい食材なので注意が必要です。

チョコレートを食べてしまったら?

  • 少量でも食べてしまったら、すぐに動物病院へ

いくら普段から注意していても、思わぬ時に口に入れてしまうこともあると思います。

その際は、すぐに動物病院へ行ってください。(もしくは獣医師へ相談してください。)

食べたものの成分が分かるもの、もしくは、まだ残っていれば現物を持っていき、獣医さんに見せてください。

チョコレートの種類やカカオの含有量によって、処置が異なります。

食べた量が少量でも、体質によってはひどい中毒症状を起こす可能性がありますので、病院での「吐き戻し」の処置が必要となります。

チョコレート中毒の状態から解毒する治療はありません。

少しでも吸収させないこと、吸収されても体外に速やかに排泄することを目的に治療が行われます。

「塩を飲ませて吐かせる」などの誤った応急処置はNG。塩中毒で犬の命を落とす危険性があります。素人判断での救急処置は行わずに、動物病院へ電話をして相談しましょう。

中毒症状

<初期症状>

  • 心臓の鼓動が速い
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 水をよく飲む
  • 興奮して落ち着かない

<重度>

  • 過剰な興奮状態
  • ぐったりする
  • 震える
  • けいれん
  • 不整脈
  • 高熱
  • 低血圧または高血圧
  • 意識障害

最悪の場合は、死に至るケースもあります。

症状が出るまでに、一般的には4~5時間から半日と言われています。

しかし、症状が出てからの処置では間に合わないこともありますので、早めに動物病院へ受診することをお勧めします。

スポンサーリンク

わが家のケース

食べた経緯

先日、トイプードルの海が、チョコレートを含んだパンを食べてしまうという事件が起こりました。

普段から、手の届かないところに食べ物を置いているのですが、その時はパンの袋が下から見える程度にはみ出しており、ジャンプしてパンの袋を引っ張り、おろしてしまったのです。

目を離したのは、わずか30秒ほどです。

幸い、袋に入っていたので食べるのに時間がかかっており、パンの4分の1ほどを食べてしまったところで、急いで取り上げました。

しかし、海の体は小さく、体重も3・5キロしかありません。

少量であっても、海の体には十分危険な量である可能性があります。

「チョコレート」が危険だという認識はありました。

とても不安になり、すぐに動物病院へ連絡し、連れていくことになりました。

高めのキッチンなので、通常届きません。
立っても、キッチン台には届きません。

病院での処置

まずは、食べたパンの成分と、食べたを確認しました。

今回は、チョコチップの入ったコーヒー味のパンという、カカオ&カフェインの最悪のコンビでした。

獣医師さん曰く、「ミルクチョコレート」であれば、まず問題ないということでした。

「ビターチョコレート」のようなカカオの成分が高いチョコレートは少量でも危険ということでした。

今回、成分表示には「チョコレート」という名称でしか記載はなく、ビターなのか、ミルクなのかの判断がつきませんでした。

そこで、獣医師の先生が、パンに残っていたチョコを食べて、確認をしてくれました。

「結構苦みがある」ということで、危険性を考えて「吐き戻し」の処置を行うことになりました。

すぐに吐かせることはしません。

まずは、吐かせても危険がないかどうかをレントゲンで確認します。

万が一、胃の内容物に吐かせたときに危険なもの(尖ったものや、喉を詰まらせるような塊)が入っている際は、吐かせること自体が危険な行為になります。

幸い、海のレントゲンにはそのような危険なものは映らなかったので、吐き戻しの処置に入りました。

吐き戻しの処置

「トラネキサム酸」を急速に静脈内注射することで、嘔吐を誘発。

「トラネキサム酸」を急速に血管内に注射することで、副作用として嘔吐が誘発されるそうです。

嘔吐後はケロッとしており、2時間後には普通に食事もとれます。

以前、ボーダーコリーの天が「フグ」を海辺で丸飲みしてしまった時と同じ処置です。

注射後、5分もしないうちに、海は嘔吐しました。

その嘔吐物の中に、食べたチョコレートが混じっていることを確認します。

その後、胃が荒れないために「セレニア」を皮下注射します。

処置は以上です。

その後、「よだれが出ていないか」という点を注意してみておくように、という指示をもらい、その日は帰宅しました。

チョコレートが苦かったこともあり、「すぐに病院に連れてきた判断は正しかったよ」と先生に言ってもらえてホッとしました。

ただ、今回のことに関しては完全に、飼い主の監督不行き届きです。

本来ならばしなくても良い注射やレントゲンなど、海の体に負荷のかかることを強いてしまったことに、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

吐ききるまでの間も、「おぇっ、おぇっ」と苦しそうにしている姿を見ながら、「ごめんね」という思いで見守ることしかできません。

もっと気を付けていれば・・・・。

後悔先に立たず、です。

今回は、病院での適切な処置のおかげで最悪な事態にはならず、海もすっかり元気になりました。

症状が出る前だったので、海からしたら「一体何だったんだろう?」くらいに感じていたかもしれません。

まとめ

わんちゃんには、食べると危険なものがたくさんあります。

与えるつもりはなくても、食事中にうっかり落としてしまったり、料理中に飛ばしてしまったり、予想外なことも起こります。

そうならない為の予防が一番大切ですが、万が一口に入れてしまった際は、迷わずに動物病院へ相談することが大事だと思います。

症状が出てからでは、手遅れになるケースも多々あります。

普段から、人間の食べ物に興味を持たせないことも大事です。

今回は、食べている現場を目撃したため、すぐに対処が出来ましたが、見えないところで誤食したり拾い食いをしてしまったなんてこともあると思います。

普段から、わんずたちの体調や様子をよく観察し、すぐに異変に気が付いてあげられるよう、気をつけていきたいですね。

大変さは足し算、楽しさは掛け算以上。

皆さまにとって、素敵なわんわんライフになることを願って。

コメント

タイトルとURLをコピーしました